電子帳簿保存法に対応完了…データはどこに保存する?パソコン、タブレットに直接保存

前回から引き続き、電子帳簿保存法義務化に伴うデータの保存方法について、各保存先の大まかな保存可能期間や気を付けなくてはならないポイント等をシリーズで解説させて頂いております。

今回は、パソコン、タブレットに直接保存についてです。ほぼ全ての企業でPCやタブレットを使用していますので、データの保存もそのままこちらに…そんなパターンですかね。わざわざ何かしらの外部媒体を用意せずとも、PCやタブレットに直接保存していく為、一番気軽な保存場所と言えるのかも知れません。

では、リスクの部分はどうでしょうか?

1.PCやタブレットの故障
PCやタブレットに保存していますので、保存場所であるこれらが壊れてしまうと、同時にデータも破損してしまう可能性があります。これらは、他の媒体でも言える事ではありますが、PCやタブレットは、保存場所としての役割以外にも日々の業務で使用される為、故障のリスクは他の媒体に比べると遥かに高くなってきます。

2.情報漏洩のリスクがある
PCやタブレットは、通常インターネットに繋がっていますので、万が一コンピューターウイルスなどにより情報が外部に流出或いは情報を盗まれて悪用されてしまう…そんなリスクもあるのかも知れません。

3.PCやタブレット自体の寿命は意外と短い!?
現在Windows11が主流になりつつありますが、数年前まではWindows10はおろかWindows7などが混在している状態でした。その当時、5、6年後には、このPCがセキュリティー的に使用できなくなるとは思いませんでしたが、現在はWindows10ですら残り1年ちょいしか使えない状態となっています。

こう考えると、まあまあ考えなくてはならないリスクもありますね。とは言え、2,3についてだけ言えば、インターネットに接続しなければ問題は解消されます。ただ、それだと結局使わなくなったPCやタブレットを最終使用方法としてHDDみたいな感じで使用する事になるだけですね。まあありと言えばありかも知れませんが。

とは言え、故障のリスクという意味では、さすがに何のメンテナンスも無しに、10年近く使用し続けられるとは思えませんので、PCやタブレットに詳しい方等は、上記保存方法として利用方法はありなのかも知れませんが、そうでない一般の方には…ちょっとハードルが高いのかも知れませんね。

また、別の視点で、PCやタブレットの保存可能領域を圧迫してくるという事も考えなくてはなりません。データは、年々増えていきますので、その分、PCやタブレットを圧迫していく事になり、結果、保存領域の枯渇或いは負担増加に繋がってきます。まあこれは御社の保存義務のある書類データの量にもよりますので、少ないところなどは、あまり問題にもならないかも知れません。

本日のまとめとなりますが、保存場所として特段問題がある訳ではありませんが、注意しなくてはならない点としては、やはりPCやタブレットなど1か所のみに保存していくのは、やはりリスクが高いと思います。バックアップを他の媒体にきちんと取っておけば、データ容量の問題、セキュリティー問題さえクリアしていれば、PCやタブレットに直接保存するのも、立派な一つの選択肢になりえるのではないでしょうか?

とは言え、私の個人的な見解ですが、あまり理想的な選択肢とは言えません。何故かというと、やっぱり壊れるのが怖いからです。突然壊れますからね、ほんと勘弁してくれってタイミングで。運が良ければ、壊れてしまっても、中のデータだけは取り出せたりする事もありますが、それもほんと運任せになってしまいますからね。セキュリティー面で見ても、そもそもセキュリティー面の問題をクリアできるくらい対策を打てる方は、こちらに保存することはないと思いますので。

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