今更聞けない経済用語 クッキー(Cookie)
本日はクッキー(Cookie)について解説させて頂きます。もちろんお菓子のクッキーの事ではありません。最近、皆様がWEBサイトを閲覧している際に、急に画面に「続行するにはクッキー(Cookie)の利用に同意してください」といった文言が出てきてびっくりした経験をお持ちの方はいませんか?
何だかウィルスにでも感染してしまいPCがおかしくなってしまったのでは?これは騙されているのでは?っと一瞬不安がよぎってしまった人も少なくないと思います。ただ、安心して下さい、クッキーを正しく理解していれば、これからは、同様な事が起こっても全く動じることなく対処する事ができますよ。
クッキーとは、サイトがサイトを開いたユーザーが使用するPCのブラウザに保存する小さなデータの事を言います。具体的に言うと、皆様もご経験があるのではと思いますが、会員サイトやネットショップなどで、ログイン情報を一旦入力すると次回以降、ログインしている状態でサイトを開けたり、ログイン情報の一部が既に入力済みになっている事があると思います。それは、最初に訪問した際にクッキーが保存され、次回以降は、サイトが保存されたクッキーを取得し処理しているからなんです。
厳密には、もう少し難しい内容も含んでいるのですが、ざっくりとクッキーとは何ぞや?という方は、上記の様な感じで認識しておいて頂ければOKです。
この様にクッキーは、現在の様なインターネット時代には無くてはならない大変便利な機能ではあるのですが、反面、ユーザーのプライバシーを侵しかねない懸念もあります。これは非常に難しい内容でして、私も正確には解説しかねるところではあるのですが、要点を言えばクッキーにはある程度の個人情報(ユーザーの行動履歴、ログイン情報、購買履歴、etc)が含まれる為、それを不正に(あるいは不正ではないが勝手に)利用されるのは好ましくないという問題です。
具体的な例で言えば、Aというショッピングサイトでキャンプグッズの商品を色々物色していたとします。そしてショップAからは特に何も買うことなくサイトから離脱しました。数日後、Google検索をした際に、何だかキャンプグッズをお勧めしてくる広告が目に付くようになりました。似たような経験をされた方も少なくないと思います。
これの原因がクッキーという訳です。本来Aサイトで発生した「キャンプグッズに興味があるという行動」というクッキーの情報が、自身の把握していないところでGoogle検索の広告のチョイスに使用された事になり、これが問題ではないのか?という論争が世界中で起こり、結果、冒頭の「続行するにはクッキー(Cookie)の利用に同意してください」が様々なサイトで登場する事になったという訳です。
この分野に関しては、非常に流動的な動きを見せており、現在(2023年7月現在)の状況が上記の様な感じであり、半年後、数年後にはまた別の状況になっている事と思います。とは言え、ここまで読んで頂いた方には、クッキーについて何となくはご理解頂けたのではないかと思います。
では、メッセージが出た際の対処方法ですが、ご自身が信頼できると思うサイトならばOKをしておくと次回以降、ちょっと便利になり、何だか良く分からない場合などは、NOを押しておけば良いのではないかと思います。特段受け入れても、拒否しても、よっぽど悪意を持ったサイトでない限り深刻なダメージを与えてくる様な話でもありませんので。ただ、逆に全部ノーでも具体的に不都合が生じないのであれば、それでも特段問題がある訳でもありません。
要は、急に何の説明もないまま、良く分からない事(クッキー)について、使用許諾を求め始めたのでユーザーとしては、ちょっとびっくりしちゃったといった感じが今日この頃の状況ですので。
また、余談ですが、先述したキャッシュ、そして本日お話したクッキーは、どちらも小さいとは言え立派なデータですので保存すればそれだけPCの保存領域を圧迫していきます。要はちりも積もればってやつです。定期的にキャッシュとクッキーは削除してあげる事を推奨致します。方法は各ブラウザによりますが、設定項目の中に大抵ありますのでストレスと同じで、キャッシュ、クッキーもあまり溜め過ぎない様にお気を付けください。